看護師が持つべき看護観

看護観とは、看護師それぞれが持つ看護への考え方です。
同じ看護観を持ち続けることもあれば、環境によって変化することもあります。
しかし、共通して持つべき看護観があります。

まず、常に患者の立場に立って行動することです。
患者の気持ちを無視して一方的な看護を行えば、たとえ治ったとしても不満が残るでしょう。
看護とは、病気を治すことだけが目的ではありません。
患者の気持ちを尊重し、その人らしい過ごし方ができるようにサポートするのです。
そもそも、看護を行うためには患者がいないと成り立ちません。
誰しも健康であるのが最も望ましいですが、患者がいなくなれば看護師の仕事がなくなるのです。
仕事があることに感謝しつつ、患者に寄り添った看護を行うことが大切です。

次に、患者の家族へのケアも怠らないことです。
家族が入院することで、経済的にも精神的にも負担が生じます。
その負担をいかに軽減できるかがポイントです。
もし看護師だけで判断することができない課題に直面した場合、医師や他職種との連携をスムーズに行います。
ここでうまく連携がとれないと、信頼関係が崩れるだけではなく、患者の体調にも影響を及ぼしかねません。
臨機応変に対応することが重要です。

最後に、看護師自身が成長していくことです。
看護は、全てマニュアル通りに進むわけではありません。
患者一人ひとりの境遇が違えば、ケアの方法も異なってきます。
型にとらわれず、柔軟な看護を行う必要があります。

このように、看護師としてどうあるべきかを考え実践していくなかで、自分なりの看護観を持つことが大事です。